J3のサーボアンプが壊れたと連絡がありました。
現場に行ってみると、サーボは既に電源が入りません。 こうなるとどうしようもないので、J4を注文してもらいました。
新品のJ4来たので取り付けてみます。 しかし、初期の設定値では、モータは動きません。 壊れる前のサーボのパラメータを入れられれば良いのですが、 既に壊れているJ3からパラメータは読み取れません。 古い機械ではよくある話ですが、書類、図面(電気、機械)が残っていないとという事が良くあります。 もちろん、PLCやサーボ等の機器のプログラムやパラメータのデータのバックアップはありません。 現場の人だと、ソフトが無いので、プログラムやパラメータのバックアップなんて取れないですからね。 本当はプログラムだけでもバックアップがあれば良いのですが、担当者がバックアップを取る事は、ほぼないです。 とりあえず、近くにあった似たような機械や、同じ機械のサーボのパラメータを入れて動くか試してみましたが、動きませんでした。 サーボモータには沢山のパラメータがあり、制御方法も数種類あり、パラメータが違うと動きません。 仕方ないので、機器の状態やほかのサーボのパラメータを確認して、総当たりで試してみる事にしました。 機械についてた他のサーボモータが「位置制御モード」で動いているので、おそらくそれだと思ったのですが、やはり動きません。、 (制御モードには、トルク制御、速度制御、位置決めモード等があり、これが違うと全く動きません) ![]() 念のためパルスがPLCから出ているか?調べてみると、パルスが来てませんでした。 通常の操作でパルスが来てないので、今度はPLCのプログラムを解析してみました。 ![]() PLCの例:FX-3U すると、パルスを出力するプログラムの部分で、センサーがONしないとパルスが出力されないようになってました。 どこかに本来ONしなければならないセンサーがONしてない様です。 そのセンサーがなかなか見つからず、2時間ほど探し回って、機械の裏側にセンサーを発見しました。 どうやら壊れたタイミング?で、センサーの位置がずれたようです。 センサーの位置を直すと、勢いよくモーターが回りすぎて激突しました。 今度は電子ギア比が不味かったようです。 ギア比や回転方向を調整です。 パルス数に対して、実際動いた距離を測定し、現物合わせでギア比を設定しました。 多分細かい調整はどうしようもないですが、これで一通り動くようになりました。 何とか一件落着、念のためこの機械のサーボモータや、PLC、タッチパネル等のデータをバックアップして作業終了です。 時間はかかりましたが、何とか直って良かったです。 サーボモータは壊れても何とかなりますが、PLCが壊れた場合大変な事になります。 最悪の場合、機械の破棄です。 もし工場でバックアップがきちんと出来ない機械がある方は、当社に相談くださーいw |